足利事件の犯人とされていた菅谷利和さんが17年ぶりに釈放された。DNA鑑定で無罪が証明されたからだ。もっと早期にわかった機会もあったのに警察検察司法の誰もが自白と古い鑑定方法により本人の痛切な訴えに耳を傾けなかった。自白強要を裁判官も信じ、このような冤罪が後を絶たない。自分や家族が巻き込まれたらと思うと本当に怖い。
一度犯人にされ、自白強要され、起訴されると日本の刑事事件の有罪率は99.9%有罪という怖さである。裁判員制度がどこまでこのようなことを阻止できるかはまだ未定だ。
私が知るある冤罪事件では珍しく無罪を勝ち取った女性がいる。あるA信用金庫にパートで勤めるSさん、お子さんがふたりいるごく普通の主婦が、パート先の税金が支払われていないことが発覚して窓口業務をしていたことから犯人にさせられていく。彼女が無罪を勝ち取ったひとつはやってないものはやってない、とずっと口を割らなかったことだ。やはり女性は強い、と思う。お子さんが高校受験の時で「家に帰りたきゃ、白状しろ!」といわれても拘留が4ヶ月に及んでも絶対に「やりました」と言わなかったことが無罪につながったのでは、と思う。ごく普通のささやかな家庭を営む主婦がこんな事件に巻き込まれていく怖さを身近に感じた事件だった。この裁判には埼玉まで数回通って傍聴もした。いつどういうことで冤罪事件に巻き込まれるかわからない今の社会では防衛のしようもない。ひとたび巻き込まれたら、信念を貫き、警察検察の強要に負けないことだ、と思った。
一度犯人にされ、自白強要され、起訴されると日本の刑事事件の有罪率は99.9%有罪という怖さである。裁判員制度がどこまでこのようなことを阻止できるかはまだ未定だ。
私が知るある冤罪事件では珍しく無罪を勝ち取った女性がいる。あるA信用金庫にパートで勤めるSさん、お子さんがふたりいるごく普通の主婦が、パート先の税金が支払われていないことが発覚して窓口業務をしていたことから犯人にさせられていく。彼女が無罪を勝ち取ったひとつはやってないものはやってない、とずっと口を割らなかったことだ。やはり女性は強い、と思う。お子さんが高校受験の時で「家に帰りたきゃ、白状しろ!」といわれても拘留が4ヶ月に及んでも絶対に「やりました」と言わなかったことが無罪につながったのでは、と思う。ごく普通のささやかな家庭を営む主婦がこんな事件に巻き込まれていく怖さを身近に感じた事件だった。この裁判には埼玉まで数回通って傍聴もした。いつどういうことで冤罪事件に巻き込まれるかわからない今の社会では防衛のしようもない。ひとたび巻き込まれたら、信念を貫き、警察検察の強要に負けないことだ、と思った。