帰宅してNHKを見ていたら、「クローズアップ現代」で手作り弁当という内容を放映していた。主婦が子供のために作った弁当をブログにアップしたら世界中から200万件もアクセスが来たという驚く内容。働く奥さんに毎日メッセージを込めてすばらしいお弁当を作るご主人。娘がお父さんに作って職場に届けるお弁当。そのお弁当の中身がすばらしい。自分を振り返って子供たちは保育園時代から小学校、中学校とず〜っと給食だった。フルタイムで仕事をしていた自分にはとても助かった。だが、高校からはいよいよ給食がないからお弁当持参。長男の高校3年間、二男が続いて3年間、合計5年間、毎日朝5時に起きてお弁当を作った。仕事をもっている意地から絶対にお金を持たせてコンビニ弁当だけはさせなかった。
ところがこの弁当作りが大の苦手。とにかく今でも食事作りが一番いやなのだ。おいしいレストランへよく行くし、当ブログでも紹介しているから、それだけおいしい料理を食べているなら、さぞおいしい料理を家庭でも作るのでしょ、と言われるのだが、まず外で食べたものなど作らない、作れるわけない、とあきらめている。先日も銀座のイタリアンで写真撮っていたら、同じの作るから?と友人に聞かれてしまった。彼女にはブログのこと内緒だからいいえ、とあいまいに答えた。
子供も今でもお母さんの弁当はまずかった、と言われる始末。あまりにワンパターンでまずいから友だちの弁当と交換していた。お母さんが作った弁当の中で一番うまかったのは「焼きそば」と友だちが言ってたよ、ですと。テレビのお弁当は人気アニメあり、きれいな絵柄あり、のすばらしい絵になるお弁当だ。どうしてそんなもの作れるのか、と不思議。私のお弁当はとにかく土留め色なのだ。味を濃くして醤油味にすると土留め色になる。蓋を開けてもちっともおいしそうでない。
ふたりとも大学生になって5年間の弁当作りから解放されてほんとうにホッとした。あの解放感はなかった。当時通勤も大変で、お金払うから誰か個人のお弁当作ってくれないかなあ、と本気で思ったし、地元のミニコミ紙に広告出そうかと真剣に考えたこともある。そんな広告出したら恥でしょ!と誰かに言われた。それでもコンビニ弁当は持たせたくなかったから毎日土留め色でもまずくても作り続けた。テレビを見ていて思い出した、苦い5年間だった。
もうすぐハロウィーン。写真は地元駅に入っている花屋さんに飾ってるかぼちゃ。
お母様も同じようなお弁当作りだったと聞いて自分だけではなかったとちょっとばかしホッとします。