植草元教授に実刑判決が出た。2006年9月の京急電車内での痴漢行為があったという。どうしてこの時期に?もうすぐ総選挙の前に収監させようというのはやはり自民党にとって彼が発言し続ける内容に危機感をもっているからかとも言われている。警察、検察、司法も権力には屈する組織では、と考えてしまう。

それに実刑判決とは重いのではとも思う。きょうの産経朝刊にやはり電車内痴漢を働いた59歳の男性には懲役2年、執行猶予3年の判決が出ている。植草氏には執行猶予もつかない。

植草氏は小泉元総理と竹中元蔵相の郵政民営化や政策に対して一貫して意義を唱えてきた。かんぽの宿についてもりそな銀行疑惑についても一貫して追求してきている。植草氏のブログでも痴漢行為についてはきっぱりと否定している。2回もはめられたということではないのか。

私は2回目の事件後、別件用事で東京地裁に行くとたまたま植草氏の裁判があると知り、傍聴券の抽選の行列に並んだ。なんと40倍の難関で傍聴券を当ててしまった。それで法廷で電車内で目撃したという男性の証言を聞くことになった。上下黒い皮の服を着ていて、頭は坊主、30歳前後と若いが発言内容を聞いてみると実際見たわけではない、ということがわかった。それに素人目で見てもこの男性、どうも胡散臭いと感じた。植草さん、これは有利ね、と思ったものだ。それ以来、ネットでいろいろなブログを検索してみると、やはり植草氏支持が最近とみに多くなってきていると思う。

私はある裁判支援をしていて弁護士事務所で打ち合わせが終わり、帰るところ事務所入り口で植草氏にばったり出くわしたことがある。一瞬あっ、植草さん!と思ったが、目を伏せてらして避けているご様子だったのでなにも言わずに事務所を出てしまったが、後になって、一言、信じてますよ、がんばってください!と励ましの言葉をかければよかったと後悔した。

真実はひとつ、いつかきっと彼の主張が世に受け入れられる時が来るのではないか、と思う。それにしてもお子さんや奥様の苦しみを思うとほんとうにお気の毒だ。ご家族には罪はない。しかし、ほんとうにやってもいないことをこのようなでっちあげで人ひとりを葬り去るということができる社会とは恐ろしいと思う。この事件について関わった人はひとりふたりではないだろう。そのうちのひとりでも「頼まれました」と言い出す良心ある人はいないのだろうか。
この事件についてはずっと追って行きたいと思う。